みなさん、こんにちはこんばんは。
M氏こと「さんちゃん」と申します。
さて今回は英国のファンダメンタルズ、中でもバックストップ案について一緒に理解を深めて行ければと思います。しかし僕は専門家ではなく1トレーダーとしての見方を共有するだけなのであくまでご参考までにお使いいただければ幸いでございます。
本日のニュースから
さて昨日brexitに関してこのような発言がEU側からありました。
さてこのツイートでポンドは瞬間100pipsほどの上昇を見せました。なぜ上昇したのか?そのためには現在英国で起こっている2つの問題を理解する必要があります。
北アイルランド問題とは
イギリスってどんな国?
さて皆様はイギリスの正式名称をご存知でしょうか?United Kingdom of Great Britain and Northern Ireland.和訳ではグレートブリテン島及び北アイルランド連合王国です。4つ国(地方)からなる連合王国をまとめてイギリスと呼んでいるんですね。さてその内訳は以下の通りです。
- イングランド
- スコットランド
- ウェールズ
- 北アイルランド
ここで問題となってくるのがアイルランドの国境です。
国境問題
これはアイルランド王国の地図を見るとわかると思います。そうアイルランドの北の一部だけがイギリスであり。あとはアイルランド王国なんです。ここで「EUからイギリスが抜けるよ」ってなるとどうなるのか?
「国境どうするの?」ってなりますよね?そうなんです。これが北アイルランド問題の最も厄介な部分なのです。現在イギリスはEU内にありEU内に住む国民はパスポート無しでの移動が基本的に可能です。しかしイギリスが離脱するとアイルランド文字通り二分されます。これが国境問題です。
しかし、これだけでは終わりません。もっとこの問題を複雑にしているのが複雑にしているのが関税同盟です。
EU内の関税同盟
関税同盟とは
これはEU内の経済活性化のために結ばれている同盟です。
加盟国間での貿易において関税をなくし、加盟国以外からの輸入品に関税をかける同盟
https://www.mshi-trade.com/2019/09/25/funda-gbp-brexit/
これが関税同盟です。さてEUにいるうちはメリットが多いです。では国の一部がEUで国の一部がイギリスのアイルランド目線ではどうでしょうか?
「めんどくせぇーーー」
これがアイルランドの本音だと思います。一部の商品・モノには関税がかかり一部の商品には関税がかからない。あれ日本でも同じような法律があったような…これってもしかして軽減税り…ry
話がそれましたね。笑
つまり人だけではなく物流にまで制限がかかるのが北アイルランド問題の厄介なところと言うわけです。よりブレクジットについて理解をしてみたい方はこちらの記事も参考にしてみてくださいね。
バックストップ案とは
バックストップとは安全策つまりは「保険」のことです。
なんの保険かと言えば北アイルランド問題がうまくいかなかった時の保険です。保障内容は以下の通りです。
- 北アイルランドとアイルランドの開かれた国境の維持
- 国境の取り決めがうまく行くまでの間、英国全体がEUの関税同盟内にとどまる
バックストップ案の問題点
先ほどの「1.北アイルランドとアイルランドの開かれた国境の維持」つまりは明確な国境(ハードボーダー)は設定しないことをマストのルールとした時、これが解決するまでの間は英国全体がEUの関税同盟内にとどまると言うことになります。
つまりは北アイルランド問題を解決しないれば、本質的なEU離脱は英国に訪れるとことはないと言うことです。また「バックストップ案は英EU双方の合意がない限り、終了できない」との取り決めもあるため、英国が無期限でEUの関税同盟内に封じ込められる可能性も存在しています。
ここに本日のニュース
本日その「バックストップに期限を設けることも可能だよー」とEU側から発言があったわけです。と言うことはある一定の期間を過ぎればイギリスの意思だけで「バックストップからの脱却は可能だよー」と言うことになりますね。「問題が一つクリアになった」と言う意味ではポンド買いだと僕も感じました。
しかしその数時間後…
報道は全否定。
こんなの相場の世界じゃよくあることです。ただ僕は「火の無いところには煙は立たない」と考えるタイプなので、もしかすると…ってこともあるかもしれませんね?笑
最後に
てなわけで今回は北アイルランド問題とバックストップ案について書いてきました。少し難しいと感じていた内容かもしれませんが一つ一つ紐解いて行くと結局、国境問題と関税問題に辿り着きます。少しでもの理解の助けになったのなら嬉しい限りです。
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